千葉大学医学部附属病院の研究、乳児のアトピー予防に効果(2025年2月情報)

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千葉大学医学部附属病院アレルギーセンターの下条直樹氏が率いる研究グループが、寒い時期に生まれた乳児のアトピー性皮膚炎(AD)の発症を予防可能な洗浄法と保湿ケアを開発しました。この洗浄法と保湿ケアは、同病院で生まれた新生児を対象に調査した結果、その有効性が明らかとなったそうです。

この研究成果は、2024年11月13日、『International Archives of Allergy and Immunology』にBrief Reportとして掲載されています。

目次

調査の方法

2019年1月から9月に生まれた子どもの母親132名には従来のスキンケア方法(対照群)を指導し、2020年1月から9月に生まれた子どもの母親140名には新しいスキンケア方法(介入群)を指導しました(指導内容は以下に記載)。

その後、生後12か月時のアトピー性皮膚炎(AD)有病率についてアンケート調査を実施しました。

調査の結果

参加者全員を対象に評価した生後12か月時のアトピー性皮膚炎(AD)有病率について、両群間に大きな差は見られませんでした。

しかし、出生季節別の解析では、1月から3月に生まれた子どもにおいて、介入群(2.9%)のAD有病率が対照群(21.2%)に比べて有意に低いことが確認されました(フィッシャーの正確確率検定実施、P<0.05)。

生後12ヵ月時のAD有病率について

結論

本研究の結果は、乾燥した寒い時期に生まれた子どもに対して、低刺激な洗浄と保湿によるスキンケアがアトピー性皮膚炎(AD)を予防する可能性があることを示しています。

千葉大学医学部附属病院 アレルギーセンター客員教授 下条直樹氏のコメント

アトピー性皮膚炎(AD)は日本人の赤ちゃんの約2割がかかるといわれており、特に秋・冬生まれの赤ちゃんはADになりやすいです。本研究ではそんな寒い時期に生まれた赤ちゃんにとって有効なADの予防方法を明らかにしました。「やさしい洗浄・しっかりとした洗い流し・保湿ケア」の組み合わせで大切な赤ちゃんのお肌を守りましょう。

参考動画

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