千葉大学医学部附属病院(病院長:大鳥精司)は、妊娠を望むカップルへの支援を強化するため、「リプロダクション支援センター」(センター長:甲賀かをり)を2024年4月1日に新設しました。
このセンターでは、婦人科・産科医、泌尿器科医、看護師、胚培養士がチームを組み、不妊治療に関する相談から、薬物療法や人工授精、体外受精や顕微授精といった生殖補助医療、さらにはがんサバイバーのための妊孕性温存療法に至るまで、高度な生殖医療サービスを提供します。
このセンターの設立により、医療ニーズの高まりを受け、より専門的な不妊治療を求めるカップルに対して、質の高い医療サービスを提供することが期待されています。千葉大学医学部附属病院は、この新しい取り組みを通じて、生殖に関する医療の発展に貢献していく方針です。
不妊治療における新たな一歩としてワンストップ診療が可能な「リプロダクション支援センター」を設立
これまで、不妊治療を受ける際、女性は婦人科・産科、男性は泌尿器科と、二つの異なる科での診療が必要であり、カルテの分散や予約の取りづらさなど、患者さんと医療者双方にとって不便な点が多くありました。
しかし、「リプロダクション支援センター」の開設により、このような問題が大きく改善される見込みです。同センターでは、婦人科・産科での診療中に男性パートナーの検査が必要になった場合でも、カップルとして一貫した治療を受けることが可能となります。これにより、患者さんにとってよりシームレスな治療体験を提供することができるようになります。
また、不妊の原因が男性・女性双方にある場合には、センター内で診療情報を共有し、より適切な治療方針を立てることが可能となります。さらに、複数の診療科との連携により、さまざまな疾患を抱えるカップルに対しても、大学病院ならではの専門性の高い治療を提供することができるようになります。
この新しい取り組みにより、不妊治療を必要とする多くのカップルにとって、希望の光が見えることとなるでしょう。
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